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ラジオNIKKEI賞(GⅢ)2022年 出走予定馬短評!予想!血統&適性重視!

ラジオNIKKEI賞(GⅢ)

2022.7.3(日)

福島競馬場 芝1800m

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《出走予定馬》

オウケンボルト(牡3)M.デムーロ(52.0)

【短評】前々走のスプリングSでは大外枠から出遅れて後方追走。3角で最内に進路を取るとそのまま雪崩れ込むように入線。着順は9着だが、完全に前残りのレースで、道中の位置取りから上位入線はほぼ不可能な展開だった。

スプリングS時の短評はこちら↓

スプリングステークス(GⅡ)2022年 出走予定馬短評!予想!血統&適正重視! - 黒鹿毛桜Blog

 それでも上がりは上位も下位もほぼ同じタイムで、力負けではない。度外視でいい。

 前走の青葉賞では一転、スタートから出して行くと、2番手から離れた単独3番手でレースを進める。展開も位置取りも完璧であったにも関わらず、直線ではズルズルと後退。13頭中12着と大敗した。この敗因は距離が長かったと考えれば度外視できる。まだまだ見限れない。

 父フェノーメノで母にはトニービンやバゴが内包されている血統。今回の距離短縮はプラスだし、後はタフな展開、タフな馬場になれば浮上する。

 3走前の水仙賞では青葉賞2着馬でダービーにも出走したロードレゼルにタイム差無しの2着と好走。好位追走から直線入口で早めに先頭に躍り出て粘り込む内容。これと同じようなレースができれば侮れない。前走からの距離短縮、コース替わりで52キロの斤量なら一発あっても驚けない。

 

 

クロスマジェスティ(牝3)三浦皇成(53.0)

【短評】前走の桜花賞では13着と惨敗したが、トライアルのアネモネSを優勝した実績馬である本馬。

 しかし、そのアネモネSは武藤雅騎手の完璧なエスコートがあったからこその賜物。逃げ馬のすぐ後ろに付け、直線入口で先に抜け出す。ここで後続との差を一気に着けたことで最後まで差されずにゴール板を迎えた。

 2着以下馬のその後の成績を見ても決してレベルの高いレースではなく、メンバーレベル的には1勝クラスを勝ち上がった程度のもの。

 ここまでの5戦は全てマイルを使っているので、福島の1800mへの対応が鍵となる。血統や脚質的には今回の条件は合わなくは無いが、ここでは単純に家賃が高い。

 

 

グランディア(牡3)坂井瑠星(54.0)

【短評】前走のプリンシパルSでは5着。多少出負けした事により直ぐにインコースが取れた事で経済コースを走れたのは良かったが、結局後方からの競馬を余儀なくされる。直線では馬群の間を割って差してきたが、流石に前も止まらず位置取りの差での敗戦と見ていいだろう。

 ここまで6戦全て掲示板以内に走っているし、父ハービンジャー×母ディアデラノビアなら福島は合いそう。毎レース上位の上がりを使えているが、キレキレのキレものと言うよりは持続性の上がりを使えている感じで、これも福島に合いそうだ。

 1週前追い切りでは抜群の動きを見せているので調子は絶好調と見ていいだろう。福島までの輸送さえクリアすれば上位進出も十分ある。

 

 

ゴーゴーユタカ(牡3)田辺裕信(54.0)

【短評】ここまでの4戦全てで中山のマイルを使って4戦2勝2着2回と安定して走っている。今回が初重賞となり、距離延長&コーナー4つの初コースと課題は多いが、実は期待の方が大きい。

 ゲートが速く、マイル戦でスッと前の位置が取れる。新馬戦では少し掛かったが、前半36.4秒というスローペースとデビュー戦という事を考えれば仕方ない。その後の3戦は全て前半35秒台のペースでしっかり折り合い、最後もきっちり伸びている。極端なスローペースにならなければ距離延長は問題ないだろう。

 父ルーラーシップ×母父アグネスタキオンという血統からもマイルがギリギリとは思えない。オーナーは昨年このレース3着のノースブリッジも所有している井山登氏。レース相性も良い。

 まだまだ戦績的に未知数だが、狙ってみて面白い存在になりそうだ。

 

 

サトノヘリオス(牡3)岩田望来(55.0)

【短評】前走の皐月賞では17着と惨敗したスプリングSの3着馬。

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 皐月賞では、終始内に刺さり気味で本来の力を発揮できなかった印象。ジョッキー談でも『掛かった』と敗因が折り合いと言うのは明確だ。

 今回、岩田望来騎手が継続騎乗なのはプラスで折り合い面を修正できれば実績上位なので侮れない。

 ただ、スプリングS自体のメンバーレベルに疑問符が付くし、ラチ沿い追走で前に馬を置き何とか折り合い、直線ではインから脚を伸ばしただけでのもの。正直、威張れる内容ではない。

 折り合い面から今回も内枠は必須で、相手関係が楽だとしても決して抜けている存在ではない。もちろん軸にはできないし、他に魅力的な馬が多ければ押さえまで評価を落としざるを得ない。

 

 

ショウナンマグマ(牡3)菅原明良(53.0)

【短評】前走のプリンシパルSでは11着と大敗。最内枠発走も終始掛かりっぱなし。ようやく折り合えたのは4角だった。少なく見ても半分の距離となる1000m以上は折り合いを欠いていたので、これではお話にならない。

 ただ、直線では前を捉えるだけの脚は残っていないものの、完全にバテた訳ではなく最後まで踏ん張っていたのは自力の証。馬柱を見る限りこれと言って目立つ成績ではないが、2走前の1勝クラスを勝ったレース内容が秀逸で、道中は後続を突き放す大逃げも、一旦引き付けて直線で再度突き放す。この馬にはこういった戦法が最も合う。

 前走は抑える競馬を試したが失敗したので、今回はハナを切るだろう。この馬の良いところも悪いところも解った上で菅原明良騎手が継続騎乗なのも心強い。開幕週の福島で馬場も味方する。乗り方一つで軸候補となり得る存在だ。

きさらぎ賞時の短評はこちら↓

きさらぎ賞(GⅢ)2022年 出走予定馬短評!予想!血統&適正重視! - 黒鹿毛桜Blog

 

 

ソネットフレーズ(牝3)津村明秀(54.0)

【短評】昨年のデイリー杯2着以降は桜花賞を目指して調整されたが、脚元の不安で青写真通りには行かず、前走から6ヶ月ぶりにやっと間に合ったのがNHKマイルCだった。

 調整も万全ではない中での出走で、結果は17着。負け過ぎではあるが、仕方ないとも思える結果だった。道中は行きたがる程の手応えでスピード負けはしていなく、結果的にそのせいでガス欠となってしまうのだが、息が持たない、体力が戻ってないという敗因ならまだまだトップクラスでやれる可能性はある。

 気性的にスピードタイプなので、距離延長はプラスとは言えないが、秋の大一番を見据えるならここをクリアしないといけないし、ポテンシャルは最上位。あとはどれだけ良い頃まで戻っているか。

 軸にするにはリスクはあるが、あっさり勝っても驚けない。評価が非常に難しい一頭だ。

 

 

タガノフィナーレ(牝3)吉田豊(51.0)

【短評】牡馬牝馬の違いはあるが、今回最も軽斤量なのが本馬。新馬勝ち後、昇級戦でもたついたが8戦目の前走でようやく1勝クラスを突破。

 戦績から適性距離はマイルまでだが、父エピファネイア×母父ハーツクライという血統から距離延長で走れても不思議ではない。

 ただ、前走は9頭立ての9番人気で、スタートで少し出していったら他が全く行く気を見せず、楽に単騎逃げが出来た。大穴という事もありマークも薄く、そのまままんまと逃げ切り勝ち。実力と言うよりは展開に助けられたのは明らか。

 今回も人気は無いだろうが、流石にそう簡単にはいかない。軽斤量なら脚質的に大番狂わせの可能性もゼロではないが基本的には格下馬と見ていいだろう。

 しかし、今回は重賞ではあるが、メンバー的にレベルが高い重賞では無い事も事実。多くの不安要素はあるが、万が一残るかもしれない数%の可能性に賭けて押さえておく価値はありそうだ。

 

 

フェーングロッテン(牡3)松若風馬(55.0)

【短評】前走の白百合S優勝馬。今回唯一のオープン勝ち馬で、その分斤量を背負わせられるのは仕方ない。とはいえ、55キロなら馬自身がへこたれる事はなく、あとは他馬との差のみの戦いだ。

 その白百合Sは7頭立てと少頭数ではあったが、楽に単騎逃げに持ち込めたのが大きい。前半の3ハロン程度は楽なペースだったが、その後はコンスタントに淀みのないペースで走り、後続に脚を使わせての逃げ切り勝ち。一見、展開に助けられたように見えるが、実はしっかり強い内容で走っている。

 今回は同型馬もいるし、斤量も有利とは言えないので、前走程のパフォーマンスが出せるかは微妙なところだが、ヴェローナシチーやアサヒを寄せ付けないレースぶりを評価して重い印は必須で、枠の並び次第では軸候補にもなりうるだろう。

 

 

ベジャール(牡3)戸崎圭太(56.0)

【短評】前走、毎日杯の2着馬。実績的には一目置かれる存在ではあるが、正直今年の毎日杯は低レベルと評価せざるを得ない。

 最後の直線で猛烈に追い込んできた3着馬のドゥラドーレスを振り切ったのは素晴らしいが、これも結局位置取りの差。前のピースオブエイトを交わせなかったのだから威張れるものではない。

 ここまでの戦績から人気になりそうだが、冷静な判断が必要で、ここに出てくるメンバーが毎日杯で全く通用しないならともかく、2着に走れそうな馬はゴロゴロいる。それで斤量56キロなら軽斤量の馬を狙った方が良いに決まっている。

 それでも一応は重賞連対馬なので押さえはするが、危険な人気馬には変わりない。

 

 

ホウオウノーサイド(牡3)永野猛蔵(53.0)

【短評】新馬は芝のマイルで下ろすものの、直ぐにダートの1200mへ変更。この判断が功を奏し、ダート2戦目で勝ち上がった。その後再び芝に戻し、好走したのだが、結局距離は1400mまで。今回の距離延長は間違いなくマイナス。

 前走の1勝クラスでは、1頭だけ物が違った強い内容だったので、1400mくらいまでならまだまだ上を目指せる素質馬ではある。

 それだけに今回の距離延長のチャレンジはいかがなものか。もちろん陣営には距離延長でもやれる何らかの理由と根拠もあるのだろうが、馬券を買う側としては簡単には飛びつけない。

 半姉にワンスインナムーンがいる血統で、こちらは父がキングカメハメハに替わっている分、距離の融通は効きそうではあるが、そもそも母のツーデイズノーチス自身が短距離適性だったので、やはり本質は短距離馬。

 メンバーレベルが高くない重賞だとしても、適性が合ってないのであれば馬券では用無しだ。

 

 

ボーンディスウェイ(牡3)石橋脩(55.0)

【短評】前走の皐月賞では14着大敗も勝ち馬からは1.0秒差と着順ほど負けてはいない。好スタートを決め、道中は3番手追走。そのまま直線に向いたが、後続が一気に来た為、流石に最後は抵抗できずに馬群に沈んだ。

 しかし、2走前の弥生賞では、キッチリ3着を確保し皐月賞の権利を獲得した。これくらい走れれば今回も好勝負は必至か。

弥生賞時の短評はこちら↓

弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)2022年 出走予定馬短評!予想!血統&適正重視! - 黒鹿毛桜Blog

 ただ、この2戦ともほぼ完璧なレースができていた分、底が見えたのも確か。メンバーが楽になる分、あっさり通用してもいいのだが、人気にもなりそうなだけに旨味は無い。

 これまでの戦績から舞台設定は合っているとは思うが、開幕週でスピード馬場となると多少不利とも思える。父ハーツクライ×母父プラティニなので、タフな馬場の方がベター。雨が降れば積極的に狙わなければならないが、パンパンの良馬場なら今回は少しは疑ってみたい。

 

 

ミッキーブンブン(牡3)菊沢一樹(52.0)

【短評】新馬戦の勝ちっぷりから将来を期待された馬だが、その後の成績はパッとしない。2戦目の芙蓉Sで3着に好走はしたものの未だ1勝馬の身。

 ゲートの出がイマイチで直ぐに二の脚もつかない為、毎度後方からのレースを強いられる。展開に左右される脚質の為、自分でレースを作れない弱みはあるが、福島の1800mではこの脚質がプラスに働く。ある程度前が流れてくれれば、ロングスパートで捲っていき、軽斤量を生かしてごぼう抜きというシーンがあってもいい。

 元々、気温の低い冬場のレースは苦手なようで、暑くなってきた今こそ勝負の時。調教でも今までとは明らかに動きが違うようで人気が無くても侮れない。

 父ハービンジャー×母父ディープインパクトという血統から馬場が渋っても問題ないし、時計のかかるタフな馬場なら尚良し。押さえておいた方が良さそうだ。

 

 

 第71回ラジオNIKKEI賞(GⅢ)は7/3(日)に福島競馬場(芝1800m)で行われます。当日までしっかり予想をして悔いのない馬券を買いましょう。

 

 

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