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【ステラリードの20】募集馬検討(広尾サラブレッド倶楽部)

 

広尾サラブレッド倶楽部にて、リニューアル14周年記念特別募集が今週の日曜日、3/7の10時より受付が開始されます。

 

募集馬は2頭ですが、出資を検討している1頭をこちらで紹介したいと思います。

 

ステラリードの20
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2022年2歳馬特別募集
募集開始前 202006-1
販売総額 3,900万円 総口数 3000口
一口価格 13,000円

牡 1歳 鹿毛
2020.02.24生 新ひだか産

父:モーリス
母:ステラリード
(母の父:スペシャルウィーク)

栗東
矢作芳人

 

母ステラリード13歳時の7番目の仔になります。全兄には昨年のクローバー賞を勝ったカイザーノヴァ、半姉には秋華賞4着のパラスアテナがいる実績十分の牝系です。

兄姉がこれだけ走ってるのであれば、必然と本馬にも期待できますし、走らないわけがないとすら思ってしまいます。

厩舎は日本のトップトレーナーの1人矢作先生です。カイザーノヴァもステラリードの19も矢作先生の所ですので、3世代連続での預託となります。

トップトレーナーの矢作先生に同じ母の仔を3世代連続で預けたら、そりゃ素質を存分に開花させてくれること間違いないでしょう。

またカイザーノヴァは全兄になるので、カイザーノヴァとの比較もしてもらえますし、矢作先生に預かってもらえることにデメリットは皆無でメリットしかありません。

 

ただ気になる点ももちろんあります。

検討をされている皆さんも1番の懸念とされてるところだと思います。

そう、価格です。

本馬の募集額は3900万円。口数3000口、一口あたり13000円の募集です。

この血統でこの募集額は決して高くはないと思う人もいるはずです。

私は広尾サラブレッド倶楽部での出資は500分の1と決めております。2000口募集なら4口、1000口募集なら2口です。しかし現1歳馬の追加募集で3000口募集が始まりました。3000口となると出資する口数は6口となります。そしてこのステラリードの20も3000口募集なのです。一口13000円なので6口で78000円。決して安くはない金額です。

ただ、この馬が本当にいい馬だと思うなら出せない金額でもありません。大手クラブでしたら良血の牡馬は5000万円以上も普通にありますしね。

素直に納得できないのはやはり兄姉との比較でしょう。

 

ステラリードの17(牝パラスアテナ)

父ルーラーシップ 2000口募集

当時の種付料300万円

募集額1680万円 一口あたり8400円 500分の1あたり33600円

 

ステラリードの18(牡カイザーノヴァ)

父モーリス 2000口募集

当時の種付料400万円

募集額1800万円 一口あたり9000円 500分の1あたり36000円

 

ステラリードの19

父ロードカナロア 2000口募集

当時の種付料800万円

募集額3200万円 一口あたり16000円 500分の1あたり64000円

 

ステラリードの20

父モーリス 3000口募集

当時の種付料400万円

募集額3900万円 一口あたり13000円 500分の1あたり78000円

 

まず全兄のカイザーノヴァとの比較ですが、厩舎も同じ矢作先生で、生まれ月も同じで、馬の出来は分かり難いところではありますが全て条件は同じです。しかし募集額は1800万円→3900万円と2倍以上の増額です。

さすがにこれを見てしまうと、いくらカイザーノヴァが活躍してるとはいえ、まだ重賞を勝ったわけでもないですし、手を出しにくいところです。

特にカイザーノヴァに出資している会員さんは全弟の本馬にも出資したい方も多いでしょうし、この価格には非常に残念な気持ちでいることでしょう。

 

そして1つ上のステラリードの19との比較ですが、こちらは募集額3200万円。しかしロードカナロアの牡馬なので、そもそもの父の評価が違うのでカイザーノヴァの1800万円→3200万円への増額は仕方ない部分でもあります。

 

兄姉の募集額の流れを見ると、ステラリードの20の価格は全兄のカイザーノヴァの活躍からして大幅な増額はやむを得ないですし、その上のパラスアテナも走ってますので仕方ないでしょう。

しかし1つ上のロードカナロアの牡馬の募集額を超えてはならず、募集額3000万円、3000口募集なら一口あたり10000円、または2000口募集で一口あたり15000円が適正価格の限度だと思います。

 

と、ここまで価格の面で少し否定的なことをお話しさせていただきましたが、私は出資に前向きであります。

一口馬主を始めたきっかけというのは人それぞれあると思いますが、私の場合は好きだった馬の血を受け継いでる仔に出資したい気持ちで始めました。

単純にトータルでプラスになるように投資目的でやってる方もいらっしゃると思います。しかしそれは私には無理です。どの馬が走るかなんてはっきり言ってわかりません。結局、愛着が無い出資馬が走らなかったら見捨てるだけです。それは馬に失礼ですし、より愛着が湧くように馬を選ぶには血統が一番の近道です。

ステラリードの20の父はモーリスです。

現役時代をもちろん知ってますし天皇賞秋優勝時は現地で応援もしてました。すごく強い馬だったのですが愛着はそこまでありません。

その父スクリーンヒーローもJC優勝時現地で応援してましたが、愛着はありません。

大好きだったのはそのスクリーンヒーローの父グラスワンダーです。

ちょうど競馬を始めた年に3歳だったグラスワンダー。朝日杯優勝後に骨折で休養してました。

グラスワンダーを知ったのはサイレンススズカが勝った毎日王冠。そのレースには同世代の外国産馬エルコンドルパサーも参戦してました。

この時代は外国産馬にクラシック出走の権利が無かった為、エルコンドルパサーはNHKマイルCを優勝後、JCの前哨戦として毎日王冠に参戦してきました。グラスワンダーも同じく外国産馬でしたが休養中だった為、NHKマイルCなどには出走出来ず、春は全休でした。私は主役のサイレンススズカとエルコンドルパサーの強さを知っていたので、この2頭を応援してましたが、テレビや新聞ではやたらとグラスワンダーが持ち上げられていました。

結果グラスワンダーは5着に敗れましたが、その後アルゼンチン共和国杯をステップに有馬記念を制します。

そしてステラリードの父スペシャルウィークとの対戦です。スペシャルウィークは私が初めて見たダービー馬ですし、ずっと応援していました。

3歳時のJCでは同世代のエルコンドルパサーに負けてしまいましたが、私はスペシャルウィークが1番好きでした。そのスペシャルウィークが4歳の時、グラスワンダーと宝塚記念で激突します。

私は当然スペシャルウィークを全力で応援していました。4コーナーで2頭が既に先頭に立ち、一騎討ちというレースでしたが、グラスワンダーがあっさりと突き抜けました。物凄く衝撃的なレースでしたし、グラスワンダーの強さだけが際立つレースでした。その後2頭はグランプリ有馬記念で再戦しますが、このレースは今現在でも語種になる程の歴史的レースで、グラスワンダーが抜けたところに外からスペシャルウィークが差してきて、どちらが勝ったか全くわからない状態での写真判定。

スペシャルウィーク騎乗の武豊騎手は勝利を確信しウイニングラン。グラスワンダーの的場騎手は負けを認めて、脱鞍所の2着レーンにグラスワンダーを誘導します。しかし長い写真判定の結果、勝ったのはグラスワンダー。着差4cmという大接戦でした。

この文章を打ってるだけでも鳥肌が立ちます。

 

私が競馬を始めた時にいきなり感動を与えてくれたスペシャルウィークとグラスワンダーの両馬の血がこのステラリードの20には入っています。

それだけで価格関係無しに出資したいという気持ちになりました。

またスペシャルウィークはダービー、JC、天皇賞春秋と2000m〜3200mで結果を出しており、グラスワンダーは非根幹距離とされる宝塚記念と有馬記念を勝っております。祖父にあたるスクリーンヒーローはJC、父モーリスは1600mがこなせる香港C、香港マイル優勝馬。

これだけの実績馬がステラリードの20の血統表にズラリ。

そしてサンデーサイレンスの3×4クロス。

出資する条件としては文句の付けようがありません。

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以下、最新の近況です。

近況
21.02.26 up!
 北海道・新ひだか町の木村秀則牧場在厩。おもに昼夜放牧により管理されています。
「母ステラリードの仔たちはみんな個性が異なりますが、どんどんクオリティが上がっている印象を受けますね。当歳時の募集本馬には脚長の印象がありましたが、月日の経過とともにしっかりし始め、バランスの良い馬へと変貌を遂げてくれています。全兄カイザーノヴァの同時期よりも背丈はやや低め。放牧地では群れの中心におり、まずは誰かを向かわせ、後からオイシイところを持っていくようなタイプでしょうか。それでもやられそうになれば反撃しますし、相手が隙を見せれば噛みついたりもします。矢作調教師にはカイザーノヴァがデビューする前から何度も見てもらっていますし、評価して頂いている一頭。血統面を抜きに考えても楽しみな存在です」(木村担当)

もちろん多少のリップサービスはあるとしても兄姉と比べてクオリティが上がっているとの事。

もう騙されてみてもいいやと思うくらい期待しちゃいます。

 


矢作先生のインタビューが掲載されていたので紹介させていただきます。

ステラリード 2020 牡馬 父 モーリス

について、父でもある矢作芳人調教師にお話をお伺いしたいと思います。


宜しくお願いします。

矢作師:それよりも、まず報告があるんじゃないの?

麗さん:そうですね、笑
それでは、この場を借りてご報告させていただきます。昨年2020年11月に、本年3月から新規調教師となる田中克典師と結婚いたしました。矢作師:おめでとう、だね。

麗さん:ありがとうございます。

矢作師:広尾さんには、早速、馬を預けてもらったね。

麗さん:はい、コートリーラッシュ の 現2歳牝馬(父 ロゴタイプ)を預けていただきました。主人も、”良い馬”と言って、とても喜んでいます!

矢作師:これからはライバルにもなるから、二人で頑張って欲しいね。

麗さん:はい、どんな時でも前を向いて、主人をサポートしていきたいと思っています。

矢作師:さぁー、本題だね。

麗さん:はい、まず馬体を見た第一印象をお願いします。

矢作師:全兄とロードカナロアの半兄 (ステラリード’19) もウチでやらせてもらっているので、比較するのであれば、一番バランスの取れた馬かな。

麗さん:よく、産まれた時の馬体が成長した時の馬体、とお聞きしますが、その時の印象はどうでしたか?

矢作師:雰囲気良かったと思うし、バランスも整っていたね。トモのボリュームもあり、骨量も問題なく、上腕にもしっかりと筋肉がついていたよ。

麗さん:全兄のカイザーノヴァと比較する人が多いと思いますが、その点はどうですか?

矢作師:恐らく皆さん分かっている通りに、クビが高い走法なのが兄ですが、G1で33秒台で上がってこれるだけの能力があるので、今後も楽しみです。その全弟なので、早目から矯正すべきところを矯正して、兄を超えてもらいたいと思ってる。

麗さん:この仔も北海道デビューを目指しますか?

矢作師:この血統のクセを理解出来ているところは、プラスに働くと思うので、もちろん早いデビューを目指すよ。とにかく、カイザーノヴァは背中がいいし、獣医も心臓もいいというので、全弟もそうだと思います。配合冥利だね。

麗さん:配合と言えば、父がモーリスですが、モーリスについてはどう思いますか?

矢作師:まだファーストクロップが現3歳馬なので、クラシックでどこまでやれるか見ていく必要があるけど、成長を続けるタイプの馬が多いと思う。

麗さん:モーリス産駒の距離適性はどうですか?

矢作師:もちろん、モーリスだけでなくその母との配合的なところをみないといけないと思うけど、奥は深いかもしれないね。カイザーノヴァも最初は1200を使ったけど、それは適正距離ではなく、メンタルが若く集中力が続かないと思って使ったからね。それでも1200、1500と勝つわけだから、絶対能力は高いと思う。

麗さん:ダービーの距離も持ちそうですか?

矢作師:モーリス自身は2000mが一杯だったかもしれないけど、可能性はあるかもしれないね。ただ、他の種馬で2400が得意なのもいるから、そこはやはり勝負でどういう結果が出てくるか見ていかないといけないね。

麗さん:本馬のセールスポイントはどこになりますか?

矢作師:それは、全兄のカイザーノヴァがG1出走までいったこの配合と、馬体の良さかな。

麗さん:募集価格の3900万円(3000口)についてはどう思いますか?

矢作師:少し安いと思うよ、笑

ウチの厩舎だしね。また、セリに出したら5000万は超える馬体してるよ。しかも、お兄さん(カイザーノヴァ)より少し良いと思ってるから。

麗さん:少し?

矢作師:競走馬だから走ってみないと分からないところあるから、そういう表現、笑

麗さん:そういうことですね!ありがとうございます。最後に広尾サラブレッド倶楽部の会員の皆様に、一言お願いします。

矢作師:大切な馬の1頭として、クラシックを目指す気持ちは変わりません。全兄、半兄、そして本馬、3頭続けてやらせてもらっていますが、全て結果を出せる能力があると思っています。一つでも上を目指せるよう、厩舎一丸となって進めていくことをお約束しますので、本馬、矢作厩舎の応援を宜しくお願いします。また、競馬を愉しんでもらえるようなパフォーマンスを目指しますので、ぜひ、皆様と一緒に競馬を盛り上げていければと思っています。それと、最後に、娘婿の田中克典厩舎の応援も宜しくお願い致します!

麗さん:ありがとうございます!
私たちも父の背中を追いかけていきたいと思いますので、応援宜しくお願い致します!

 

 

※広尾サラブレッド倶楽部様よりクラブ公式HP等からの画像、動画、情報文の引用許可を得て掲載しております。

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