インゼルサラブレッドクラブの所属馬(2020年産)500口募集馬全15頭の血統や馬体から推測される適正や長所短所を検証してみたいと思います。専門家ではない素人目線での評価となりますのでご了承ください。
この世代の出資馬はオワセイフの20、1頭のみでしたが、インゼルサンタさんのおかげでクリスマスイブにインゼルファンファンド(IFF)が1口当選しました。これに伴い出資馬は15頭となりました。インゼルファンファンド1口では1頭あたり1/25000の配分となるので配当は正直期待できません。しかしこのクラブには期待していますので、全頭(500口のみ)応援できるというのは素晴らしいこと。他のクラブで応援するのは基本的に出資馬のみなので、こんな機会はなかなかありません。じゃあ出資金出してでもファンファンドに申し込めよと言われたらそれはまた別の話で(笑)
いずれにせよ、ファンファンドが当選し、出資馬が15頭になったのは事実なので全15頭を応援していきたいと思います。インゼルファンファンドに出資しているお仲間の方よろしくお願いします。
それでは全15頭の可能性を検証していきたいと思います。
No.1 ヴィニーの20(牡) 鹿毛
父ロードカナロア
母ヴィニー
母の父ディープインパクト
厩舎池江泰寿(栗東)
生年月日2020.2.3
まず、募集番号1番という事でクラブも期待していると思われる本馬。確かに馬体は凄く良く見えます。血統的には父がロードカナロアなのでベストはマイルでしょうか?本馬は牡馬ですが、牝馬の方が走りそうなイメージの血統ではあります。初仔ですが、馬体重は現時点で488キロありますのでその点は心強いです。仕上がりも早そうで順調にデビューし、勝ち上がれれば来年の春頃には『皐月かNHKか』論争が巻き起こってるかもしれません。
No.2 チカリータの20(牝) 芦毛
父マインドユアビスケッツ
母チカリータ
母の父クロフネ
厩舎小崎憲(栗東)
生年月日2020.3.11
血統的には完全にダートと言わざるを得ません。実際に走ってみなければわかりませんが、まずダートでしょう。距離も短距離向きで、ダート1200m〜1400mを主戦場としそうです。母の現役時代の安定した成績から競走能力をうまく引き継げば勝ち上がることは必然で、上位クラスへ行けるかもしれません。ただ牝馬のダート馬は上のクラスでは適鞍が少なく、牡馬相手か地方交流への出走を余儀なくされます。抜けた能力が無ければ通用しませんし。現実的には2勝クラスで掲示板を繰り返すような成績が1番良いのかもしれませんね。馬体重は442キロなのでもう少し欲しいところ。
No.3 エレクトラレーンの20(牝)栗毛
父ハーツクライ
母エレクトラレーン
母の父Dubawi
厩舎清水久詞(栗東)
生年月日2020.3.1
血統的に一発の魅力は秘めていると思います。蓋を開けてみればGⅠ馬という可能性もありそうです。逆に全く走らず未勝利引退もあり得ます。どちらに転ぶかはわかりませんが、もちろん期待して応援しましょう。適正は芝の中距離。どちらかと言うとタフな馬場向きな血統ではありますが、瞬発力があれば条件不問でいいでしょう。馬体重478キロは合格。母はGⅡとはいえ、ドイツ1000ギニーの優勝馬ですからね。ポテンシャルは相当秘めていそうです。
No.4 プラスヴァンドームの20(牝)芦毛
父ロードカナロア
母プラスヴァンドーム
母の父Dr Fong
厩舎武幸四郎(栗東)
生年月日2020.4.18
非サンデーなので繁殖に上がっても楽しみな本馬。距離の適正はマイルまでといった感じですが、どちらかと言ったらダートでしょうか?馬体重473キロなのでパワーもありそうですし、ダートがこなせれば最低でも1勝は硬いでしょう。既に坂路で15-15は楽にこなせてしまうスピードもあるので、早期デビューも出来そうです。ただ兄姉で目立った成績は仏国2000ギニーを勝ったスタイルヴァンドームのみ。日本に輸入されてからはカラっきし走ってないのでその点が不安です。
No.5 スカイダイヤモンズの20(牡)鹿毛
父ハーツクライ
母スカイダイヤモンズ
母の父First Dude
厩舎友道康夫(栗東)
生年月日2020.1.24
インゼルの募集馬で最高額の本馬。その価格に見合う好馬体の持ち主ですし、父ハーツクライで友道厩舎なら言うことないでしょう。走る走らないは置いといても、夢を託せる下地は揃っています。馬体重は506キロは理想的。早生まれなので、これ以上急激にボリュームアップすることもないでしょう。ただ早生まれの割には少し時間のかかりそうな感じなので、早期からの速攻組ではなく、俗に言う秋の王道デビューでもいいのではないでしょうか?唯一の不安は初仔のいうこと。馬体が小さく出なかったのは良かったですが、結局は未知な部分が多いです。母は現役時代の成績も優秀なので、繁殖としても優秀ならクラシック候補と言っても過言ではないでしょう。
No.6 スターズアンドクラウズの20(牡)鹿毛
父ジャスタウェイ
母スターズアンドクラウズ
母の父マクフィ
厩舎鹿戸雄一(美浦)
生年月日2020.3.21
叔母に名牝ムーンライトクラウド。父ジャスタウェイ×母父マクフィとマイラーの要素が満載の血統。本馬もベストの距離はマイルでしょう。欧州の血統が強めなので野芝よりは洋芝のようなタフな馬場に適正を感じます。馬体重は483キロ増え、募集時の写真に比べて全体的にボリュームアップした感じに見えます。血統的にはすぐに勝ち上がって重賞戦線で活躍しても何ら不思議はありません。クラシックの適正は無さそうですが、息長く短い距離でコンスタントに稼いでくれそうな馬です。
No.7 エレクトラムの20(牝)鹿毛
父ダイワメジャー
母エレクトラム
母の父High Chaparral
厩舎手塚貴久(美浦)
生年月日2020.3.2
父ダイワメジャー×母父High Chaparralは成功例が多く、シゲルピンクダイヤやアマルフィコーストと同じ。そもそも父ダイワメジャー×母サドラーズウェルズ系はメジャーエンブレムなど活躍馬多数の配合。母はアイルランド産まれでアメリカとフランスを拠点に活躍し、アメリカの芝の重賞を2勝しています。適正は芝のマイルでしょう。上2頭でまだ目立った結果は出てませんが、血統背景はこちらの方が成功の可能性は高く、勝ち上がりはもちろん、重賞や春の大舞台も目指せる可能性を充分に秘めています。実際にインゼルの募集馬の中では1位、2位を争う人気ぶりでした。しかし、一抹の不安を挙げないわけにはいきません。馬体重です。募集時の406キロからは増えて現在420キロですが、まだまだ小柄で、父の産駒としてはかなり小さい部類です。そこまで遅生まれでもないですし、体高からも今後も大きく増えない可能性もあります。小柄な馬でも走る馬はいるのですが、ガレやすければ調教を加減しなければならないので数使うのは難しいし、適正は短距離なのである程度の馬格があった方が有利でしょう。どこかでガツンとボリュームアップしてくれたら言うことないのですが、それでも期待せずにはいられない1頭です。
No.8 オワセイフの20(牡)鹿毛
父Saxon Warrior
母Owaseyf
母の父Medaglia d'Oro
厩舎大久保龍志(栗東)
生年月日2020.4.8
私の出資馬で、もちろん1番活躍して欲しい馬です。父サクソンウォリアーはガリレオの仔名牝メイビーにディープインパクトを付けて産まれた英国2000ギニーチャンピオン。そのサクソンウォリアーの初年度産駒として愛国のクールモアスタッド(キャッスルハイド)で産まれた本馬。サクソンウォリアー自身の距離適正はマイルなのでそれが産駒にも引き継がれると思います。母父がMedaglia d'Oroなのでパワー系のサドラーウェルズと言ったところでしょうか?ディープインパクトの血が入ってるとはいえ、早い時計勝負では部が悪そうですので、最悪ダートでも潰しが効くかもしれません。距離が持てば皐月賞を狙いにいってほしいですが、重賞を勝つなら現実的にはNZTやアーリントンCの方がベターでしょう。適正的には正直日本の馬場にマッチするかは微妙なところで、運良くOP入りできれば欧州のビッグレース参戦を期待したいです。馬体重は募集時の429キロから471キロへ大幅増しているので、その点は心配いらなそうです。まず当面の目標は1勝になりますが、デビューまで順調にいってほしいです。
No.9 ビウィッチトの20(牝) 栗毛
父Saxon Warrior
母Bewitched
母の父Dansili
厩舎藤原英昭(栗東)
生年月日2020.4.7
オワセイフの20同様、クールモアスタッド生産のサクソンウォリアー産駒です。母ビウィッチトは愛国と英国で重賞4勝。芝の短距離で良積を挙げました。オワセイフの20以上にスピードに特化した配合なので距離適正はスプリントからマイルまで。ただ、こちらは牝馬なのでJFも桜花賞も狙えます。もちろん日本の馬場にマッチすればの話なので難しいとは思いますが、オワセイフの20同様、OP入りできれば欧州のレースにも参戦してほしいです。募集時に420キロと小柄な馬体も現在は456キロまで増えていますのでこれは良い傾向でしょう。走り方が特徴的で頭をグッと下げ、地を這うような走り方には推進力を感じます。もちろん繁殖としても期待できますので、大きいところを狙っていって欲しい馬ですね。
No.10 チリエージェの20(牡)栗毛
父ハーツクライ
母チリエージェ
母の父サクラバクシンオー
厩舎松永幹夫(栗東)
生年月日2020.3.22
セレクトセール出身の本馬。半兄にハクサンムーンがいるとはいえ、それ以外の兄姉は案外の成績です。母19歳の時の仔という点も不安です。その割に募集額は5600万円と高額。一口あたり11万2000円。セール購入時が5280万円なので設定としては良心的ではあるのですが、この金額では全く手が出ないのが正直なところでした。半兄ハクサンムーンは父アドマイヤムーン×母父サクラバクシンオーなので短距離に出たのでしょうが、こちらは父ハーツクライ×母父サクラバクシンオーなのでハクサンムーン程、生粋の短距離馬ではないと思います。この配合のサンプルとしては、白富士S優勝のインビジブルデイズやスイートピーS5着のアフランシールですかね?この2頭は芝の中距離をこなせているので、本馬もその辺りが適正となるのでしょうか?価格も価格なので検討すらしていなかったのですが、最新の近況ではBTCでトップクラスの評価をされているようで、馬体重も475キロとちょうど良い感じ。改めて馬体を見てみると確かに素晴らしい馬体をしていますし、もしかしたらもしかするぞといった感覚になってきました。BTCでの高評価を維持したまま無事にデビューを迎えて欲しいです。
No.11 ルーシーブライドの20(牡)黒鹿毛
父イスラボニータ
母ルーシーブライド
母の父ブライアンズタイム
厩舎新規開業厩舎(美浦)
生年月日2020.4.26
兄姉3頭で勝ち上がりは無し。父がイスラボニータなので距離適正はマイルまででしょう。血統的に少し地味に見えますが、従姉妹にはストレイトガールがいます。ストレイトガールはフジキセキ産駒なので、そのフジキセキ産駒のイスラボニータを父に持つ本馬はストレイトガールと近い血統背景をもっています。牡馬牝馬の違いはありますが、牝系の力が発揮できれば、マイルで成功する可能性はありそうです。しかし結局のところ兄姉は走ってないですし、まず目標は1勝だと思います。4月後半産まれなので、これからの成長も期待できますが、現在428キロの馬体は流石に小さいです。今後ボリュームアップしていけば調教量も増えますし競走馬らしくなってくるのではないでしょうか。
No.12 ユイフィーユの20(牝)青鹿毛
父ルーラーシップ
母ユイフィーユ
母の父ディープインパクト
厩舎四位洋文(栗東)
生年月日2020.2.2
父ルーラーシップ×母父ディープインパクトは現在のトレンドになりつつある配合で、代表馬は皆さんご存知のキセキです。母ユイフィーユはマイルから2000mくらいはこなせていたので、本馬も適正距離はその辺りでしょう。叔母にはプリンセスムーンがいて、他の叔父叔母も結構走っています。これは祖母のスクービドゥーの血が優秀なのでしょう。馬体重は現在469キロ。脚が長くフットワークが大きいので大箱のコースが合いそうです。ウオッカでダービーを制した四位洋文調教師がどのように育てていくかも注目で、牡馬にも負けない強い牝馬になってくれることを願っています。
No.13 ラヴアンドフェイスの20(牝)鹿毛
父ロードカナロア
母ラヴアンドフェイス
母の父Corinthian
厩舎松永幹夫(栗東)
生年月日2020.5.4
遅生まれなので馬体の成長が遅く現在馬体重408キロと小柄。今後の成長が課題です。兄姉は米国の重賞2着のスーパーサーモンを始めそこそこ成績を収めています。父がロードカナロアの全兄デールは新馬戦で大敗してるので少し不安になりますが、牡馬牝馬の違いもありますし気にしないでおきましょう。適正距離は短いところの方が絶対いいと思うのでマイルまででしょうか?血統的に芝よりもダートの方が合う可能性もあるので、選択肢の幅は広がりそうですが、いかんせん小柄な馬なのでダートではパワー負けしかねません。とりあえず芝でもダートでも1勝が鍵となりそうなので、期間内に勝ち上がり、あとは馬の成長次第では2勝、3勝も期待できるかもしれません。
No.14 シャブリの20(牡)鹿毛
父モーリス
母シャブリ
母の父ディープインパクト
厩舎岡田稲男(栗東)
生年月日2020.2.18
父モーリス×母父ディープインパクトはルークズネストやジェラルディーナと同じ。まだ3世代目なので成績はこれから付いてくると思いますが、それでもこの配合パターンで走ってる馬は多いです。そもそも母父ディープインパクトは今後BMSのリーディングトップを守り続けるでしょうし、モーリスに限らずサンデー4×3になる種牡馬や非サンデーの種牡馬なら何でも結果を残すでしょう。祖母のスカイノダンは重賞2着の実績もあるし、何せジャスタウェイの半姉ですからね。牝系もしっかりしてます。ただ母も祖母も短距離を得意としてきたので父がモーリスなら本馬は尚更短距離で、マイラーよりもスプリンターに近いかもしれません。馬体重は423キロとまだまだ小柄ですが募集時の402キロと比べたら徐々にではありますが増えてきてるのはいい傾向です。血統的にクラシック向きでは無いので3歳まではNHKマイルC狙いで、秋からはスプリントって感じでしょうか?まさに父が同じピクシーナイトと同じような路線で活躍して欲しいです。
No.15 ブーケトウショウの20(牡)栗毛
父ハーツクライ
母ブーケトウショウ
母の父サクラバクシンオー
厩舎須貝尚介(栗東)
生年月日2020.3.16
父ハーツクライの牡馬としては異例の安さと思わず目を疑ってしまった本馬。四代前母にソシアルトウショウ、祖母にマザートウショウとそこそこの牝系ですが、ここまでは結果が出ていません。兄姉も全くと言っていいほど走っていませんし、父がハーツクライでもいきなり大物の期待ができるかと言うとかなり難しい注文となりそうです。しかし馬体を見てみると大迫力のトモに圧倒されます。明らかにパワータイプと思ってしまうほどの馬体です。ダイワメジャーやフレンチデピュティの産駒のような馬体です。馬体重は472キロで問題ないですし血統は一先ず置いといて、この馬体でどんな動きをするのか?どんなレースをするのか?楽しみでなりません。適正距離は母父サクラバクシンオーの影響で短めになるのでしょうか?もしかしたらキタサンブラックのように長いところもこなせるかもしれません。ただ馬体を見る限りはダートの1200m〜1600mまでといったところでしょう。
以上が私の完全主観による各馬の検証です。間違ってる情報がありましたら申し訳ありませんが、主観はそれぞれ違うのでクレームはやめてくださいね(笑)少しでも同じように思ってくれてる方や共感できる方がいらっしゃいましたら嬉しいです。
今後もインゼルサラブレッドクラブに関してはブログで紹介していきますので、これに懲りずまた読んでいただけるとありがたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。